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鳥居 建男; 眞田 幸尚
計測技術, 50(11), p.23 - 28, 2022/10
東日本大震災により発生した東京電力福島第一原子力発電所(以下、福島第一原発という)事故に伴い、多量の放射性物質が広く環境中に放出・拡散した。それから10年余の月日を経た今、福島第一原発の廃炉作業や福島県内での除染作業など、取り巻く環境も大きく変化してきている。一方、事故後10年以上が経過した現在でも、福島第一原発周辺には避難指示区域が存在し、約5万人が避難を余儀なくされている。環境回復のため、モニタリングやさらなる技術開発は継続されている。また、福島事故直後の環境汚染に対するモニタリングの対応経緯や経験の中には後世に伝えるべき教訓を含んでいると考えられる。ここでは、現在における環境中の放射線分布の概況と放射線検出技術開発の展望について概説する。